【昨年収:235万円⇒ 今回希望:270万円】
デイサービス入社3年目を迎える著者が、施設長へ給料UPを手紙で直訴。
その後の面談の結果、希望を諒承して貰えたのです!
まずは、今回学んだポイントを最初に記します。
(今回学んだポイント)
★一職員が経営者に、条件交渉を行うことは許されるし、効果を期待してよい。
ただじっと受け身で居たら、年ごとのベースアップは期待できず、賃金は簡単に上がっていかないのが現状。
要望を訴えないままでいると、経営者からは「不満がない」と思われているかもしれない。本音を伝えることは意味がある。
たとえ叶わなかったとしても、一職員の切実な思いは、経営者には伝わるはずである。
★職場への貢献意識・熱意を伝えることが大切。
経営者としても、先々も頑張ってくれそうな、期待が持てる職員ならば、応えたい気持ちになる。
⇒ お互いウィン・ウィンの関係性
★自己の能力アップが実感できる段階で、対価を求めるべき。
「給料が安いのは、自分の実力がないから」がスタート地点。
そこから、
「成長し、能力アップを実感できるようになった」
「介護のプロとして、職場に貢献できている自信がある」
このような段階になった時点で、対価を求めるべき、と著者は感じています。
ここからは、この度の経過などをお伝えしていきます。
昨年年収235万円に対して、私の希望額は270万円。月収2万円UPの希望でした。
ちなみに、このような給与UPの直訴は、入社3年目にして初めて。
自分なりにようやく職場に貢献できている自信と、生計の苦しさから、直訴を決意。
ちょうど3月初めの社員のストレスチェックアンケート提出時に、
施設長に向けた要望書を同封したのです。
数日後、施設長から面談の呼び出し。
緊張しながらも自分の思い・要望を、正直に伝えました。
「家庭事情と毎月の生計の苦しさ」「今の給料では先々の蓄えができない」
「未経験で入社して迷惑をかけてきたけど、今ようやく職場に貢献できていると思う」
「この仕事にやりがいを持っており、ずっとここで働き続けたい気持ちである」
このような内容です。
施設長は納得してもらえたようで、その場で「希望に応えましょう」と言っていただけたのです。
さらに、
「その代わり、この先も頑張って、しっかり恩返しして下さい」
「介護福祉士の資格をとって下さい」
と付け加えられました。
事業所としては、介護福祉士を習得した職員が居ると国から加算を受けられ、受け取れる報酬が増えるというメリットがあるのです。
ところで年収270万円は、世の中の皆様はきっと「少ないな」と感じられることでしょう。
全産業の平均年収は436万円。介護士の全国平均年収は362万円ですからね。
それでも私にとっては大きな進展であり、この額を戴ければ、少しづつ貯金も増やしていけるという安堵感が生まれています。
そして私TSUBOは、上記のような宣言をしたからには、うちの事業所に骨を埋める覚悟で勤めていく。
私の決意が正しいのかどうかは分かりませんが、そういうことになりました。
ここで良い機会ですので、うちの事業所について少し説明をしておきます。
先に述べた通りうちの介護事業所は、
『NPO法人 特定非営利活動法人』
となっております。
(ちなみに、介護事業所の法人格を見てみると)
多い順から、
①社会福祉法人:約48%
②民間企業:約26%
③医療法人:約15%
この上位3つの法人格で約9割を占めており、
NPO法人は約2%。介護事業界ではまだまだ少ないのが現状です。
今の施設長が2004年に立ち上げた、NPO法人の介護事業所。
「地域福祉活動支援協会」という肩書です。
営利を目的としない「非営利組織」で、市民が中心となり、地域の福祉分野で社会貢献活動を行う団体です。
民間企業の場合は利益を得て株式配当などを行いますが、NPO法人は利益が上がっても構成員に分配せず、事業(社会貢献活動)に充てることになります。
デイサービス、小規模多機能施設、訪問看護・介護ステーション、などの介護事業を行っています。
施設長は、60代半ばの女性。
驚くのは、まったく仕事経験のない主婦だった方が、介護事業を立ち上げたのです。
「肝っ玉母さん」という感じで、人間力を感じさせる方です。
ポリシーは「私の会社ではなく、職員みんなの会社だからね。それぞれが主体性をもって働いて下さい」こんなスタンスです。
しかし、元々が経営者の経験のない方だけに、運営面で職員には不満に感じてしまうことも多々あるのが、実際のところです。
「来るもの拒まず」で入職者はどんどん受け入れる方針ですが、その代わり離職者も多く、職員の移り変わりが頻繁という印象です。
離職者が多い理由は、私の感じる所では、
「給与の低さ」「他事業所への魅力・誘い」「人間関係」「運営・業務への不満」などでしょう。
このような事業所です。
私TSUBOにとっては、「給与の低さ」だけが不満点ですが、会社への愛着も深まってきて、これからもっと、「貢献していきたい」という思いが強く、骨を埋める覚悟もできました。
そして自分の頑張りは、うちの会社への貢献だけでなく、自分が生まれ育った地域への社会貢献にもつながっていくと思っています。
うちよりももっと、良い待遇条件、経営、運営、教育面などがしっかりしている他事業所は、きっと沢山あるでしょう。
だけど私にとって大切なのは、
「会社への思い入れ」です。
企業体としてはまだまだ未成熟な組織ではありますが、皆と共に会社を支えていく一員になりたい。
そして、
「沢山の恩を受けてきたので、恩返しをしていきたい」
そんな思いをもたせてくれる、素敵な会社なのです。
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