うちの事業所、冬賞与がようやく支給されました。
先の管理者会議で、今回は支給できないかもという施設長の話があったらしく「どうなるのか」職員間では色めき立っていた中、ついに24日クリスマスイブに支給がありました。
それでは、デイサービス勤務TSUBOの賞与額を公表しますね。
処遇加算一時金:50,000円 社会保険控除額:7,762円
「こんなにも低い賞与からは、社会保険とらんでくれや~」と嘆きたいです
差引支給額:42,238円
これが手取り額です(チーン)
甥・姪へのお年玉と、つみたてNISAで、全て消えゆく金額でした…
切なすぎる・・・
しかし実は、うちには特別の事情がありました。
うちの事業所は、女性の現施設長が21年前に立ち上げたNPO法人。
来年2月より、隣県の社会福祉法人に「経営移譲」することが決定しているのです。
現施設長はもう70歳過ぎ。自分の年齢を考慮して移譲先をずっと探し続けてきて、ようやく経営を任せたいという法人が見つかったのです。
賞与明細書と一緒に、施設長からのお手紙が添えられていました。
今回の低支給の事情を伝える、お手紙の一部を記します。
「今回の一時金については、2月から〇〇さんに経営移行するため、うちのNPO法人ではもはや借り入れをすることができません。今までは足りなければ借り入れをして払っていたのができないこと、また今年度からの昇給に合わせて処遇改善費をかなり無理をして払ってきたこと、新規の事業のための環境整備(PC他)、建物土地の環境整備などの支払いで一時金に充てる資金が枯渇してしまいました。気持ちだけでもと最低限を用意しました。これができる精一杯です」
「〇〇さんには期待してくださって大丈夫と思います。力不足で十分なことをしてあげられなかったこと、申し訳ありません」
「今まで助けて頂いて、本当に本当にありがとう」
施設長は、元々は社会経験ゼロの主婦から思い立ってNPO法人を起ち上げ、地域に根づいた介護事業グループをつくってきました。
過去からの職員達によると、経営者としての施設長の評価は、決して良いものではありません。
職員の給与が低すぎるのも、離職率が高いことも、経営者の能力不足の影響が少なからずあるだろうと、僕自身も思っていることです。
それでも、慈善の精神で、ずっと気力で闘ってきた、スゴい施設長なのです。
介護事業を安定的に運営していくためには、有能な経営者が必要だろうということも、今では感じています。
でも、
世の中の介護事業所の内、高収益を上げている事業所はどのくらいあるのでしょうか?
たぶん、3割以下ではないでしょうか?
しかも、高い収益をあげている民間企業のなかには、悪徳な手法で利益を上げている事業所もいくつか存在していますよね。
我が国の介護事業の歴史を、著者は詳しくは知っておりませんが、
おそらくはかなりの割合で、未熟な経営がすすめられてきたのではないでしょうか?
うちのNPO法人のように…
それが我が国の介護界の現実でしょう。
しかしです。
うちは、決して高収益を上げる優秀な介護事業所ではありませんが、
これだけは胸を張って言えます。
「悪徳経営など一切ない、クリーンな介護事業所である」
「21年間も、地域福祉に貢献してきた」
そんな、誇れる事業所なのです。
とても未熟な事業所ではありますが、自分の意思で飛び込んだ世界。
新しく経営者となる社会福祉法人〇〇も、まずまずの好印象で期待したいです。
今回の低い賞与には、つい嘆いてしまいましたが、
著者TSUBOは
「この先もずっと、低賃金でも歯を食いしばって、勤めていきたい」
そう心に誓い、新年を迎えようと思っております。
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