介護士3年目のTSUBOは、介護業界の実態について、まだまだ無知であります。
無知なままにこの度は「介護福祉士実務者研修」を受講・修了したのですが、
どうも胸の内にモヤモヤするものが生まれています。
それは、介護業界の「研修」「講座」「試験」等の各受講料の高さについて、「どうも合点がいかない、腹立たしいなあ」という思い。
きっと、同じように感じている介護士が、僕以外にも沢山いるだろうと思い、
今回ここで、ボヤキの記事を書くことにしました。
(ちなみに今回研修の講師の方には、丁寧かつ熱意をもって教えて頂いたこと、非常に感謝の気持ちでおります)
もとより大半が低所得者である介護職員にとって、「10万円」という受講料を捻出するのが簡単ではないという方は、きっと多いはず。
年収250万そこらでヒーヒー言いながら生きているTSUBOにとっては、この受講料のハードルの高さがどうしても気になってしまいます。
われわれ介護職員に対する、現在の介護業界側は
「まったくやさしくない」と思わざるをえません。
長らく製造会社で勤めてきた僕は、あらゆるモノの値段に対して「コストはどれくらいかかっているだろうか?」「利益率はどれくらいだろうか?」と、つい想像してしまう癖があります。
そんなTSUBOが、「実務者研修」の運営にはどれくらいのコストがかかっているのか?あくまで想像の範囲内ですが、ちょっと試算してみました。
今回、僕が実務者研修で選んだスクールは、業界大手の「三幸福祉カレッジ」さんです。
三幸福祉カレッジの実務者研修の現在の受講料金は、
(初任者研修修了者の場合) 109,670円(税込)
(無資格の場合) 142,670円
となっています。
ちなみに、僕の場合は期間限定30%OFFキャンペーンを利用して、
(初任者研修修了者で)76,769円で受講しました。
以下、
僕が受講した実務者研修の1教室あたりの運営コストを試算してみました。
・自宅学習の採点・資料送付等の事務員人件費
(時給1,300円・対応20時間と仮定)
20時間✖1,300円 =26,000円
・スクール講師(契約社員)人件費
(求人内容:時給2,000~2,500円)
交通費等も考慮し、時給2,500円で算出します。
通学日数7日:56時間✖2,500円 =140,000円
・教室使用料
(今回のホール使用料調査…1日3,900円)
通学日数7日✖3,900円 =27,300円
・備品手配代 (1日5,000円と仮定)
通学日数7日✖5,000円 =35,000円
・パンフレット類・資料の作成コスト
この予測は難しいが、全国一括で作成しているはずで
全国一式で300万円と仮定(450教室合計)
⇒1教室あたり: 7,000円 と仮定
上記を合計すると、
1教室あたりの運営コスト⇒ 235,300円となりました
今回、僕の教室の参加生徒数は10名だったので、
このように、推定コストは1人25,000円あたりと考えられます。
もちろん三幸福祉カレッジさんも利益を出して、運営資金をプールしていかねばなりません。
なかなか介護従事者が増加しない状況でもあり、運営サイドからすると高めの利益設定にしておきたいという思惑もあるでしょう。
さて、利益率は何%に設定すべきか?
利益率50%にすれば、受講料は50,000円です。
僕の感覚では、三幸福祉カレッジさんのような福祉・教育の専門校という社会的立場を考えると「利益重視よりも、介護従事者の成り手を増やす」という社会目的を重視して、
利益率は40%あたりに設定すべきではないか? と考えます。
その場合、
ちなみに1人あたりの利益額は17,000円で、
全国450教室✖10名で合計生徒数4500名 ✖17,000円
⇒ざっと7650万円が一年間の利益額となる試算です。
…運営していくのには、十分な利益額じゃないでしょうか?
これが、三幸福祉カレッジさんの状況設定から、TSUBOが勝手に試算した、
実務者研修の理想の受講料です。
いかがでしょうか?
TSUBOの勝手な試算ではありますが、
「明らかに、現行の受講料は高すぎる」
と感じられる方は多いのではないでしょうか?
「せいぜい5万円くらいの受講料にして欲しい」
と思いませんが?
三幸福祉カレッジさん以外では、「ニチイ」さんなどの大手企業もスクールを運営されておりますが、どこも受講料は高いといわざるをえません。
国:厚生労働省は、介護士への支援として受講料の50%を負担してくれる給付金制度等を設けてくれていることには感謝したい気持ちもあります。
しかしながら、
運営する企業が、受講料の設定自体を見直してもらうこと
それが本来あるべき姿じゃないかと、TSUBOは思うのです。
三幸福祉カレッジさんでは、「介護福祉士受験対策講座」も運営されています。
この料金をみてみましょう。
・通学4日コース: 62,700円
・通学12日コース:187,000円
・通信Web学習コース:27,500円
等となっています。
僕などの場合、金額的にせいぜい、通信コースくらいしか手を出せそうにありません。
なので、独学で介護福祉士の試験対策をやっていくつもりです。
最初に述べたように、TSUBOはまだまだ介護業界の実態を知りえません。
介護職員に優しくない、現在の料金がどのような過程で定められていったのか?
事情などはよく分からないのですが、もっともっと介護従事者を増やしていくためにも、
「賃金改善」とともに、「研修受講料などの見直し」にも
『介護業界が動いて欲しい』という思いです。
しかし、僕のような一介護士のボヤキだけでは、とても改善がすすむことはありません。
どうすれば、全国の介護従事者の声を集めて、全体を良い方向に向かせていけるのか?
そういうことにも、思いをめぐらせていかなくては…
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