すべての介護従事者に、届けたい言葉です
“心温かきは万能なり”
これは僕が若い時から憧れて人生の指針とし、尊敬してきた方のお言葉です。
その方のお名前は「桜井章一」さん。
桜井さんの職業は、なんと麻雀打ちです。
麻雀界では「伝説の雀鬼」として漫画にもなったほどの人です。
その人の生き様や伝えるお言葉に、僕は大きな学びを受けてきました。
少し横道にそれてしまいますが、そんな話をさせてもらいます。
20代の頃、仕事で8年東京に住んでいた僕は、好きな麻雀を打ちに雀荘通いをしていました。
大好きな麻雀でしたが戦績の方は大したことはなく、かなり給料をつぎ込んだものです(笑)
当時、桜井さんは「牌の音」というノーレート(お金を賭けない)雀荘をされていて、桜井さんに憧れる沢山の若者が集っていたのです。いわば「桜井道場」という場でした。
僕は東京の東側にある葛西というところに住んでいたのですが、桜井さんの伝える麻雀や教えを学ぼうと、遠く離れた「牌の音下北沢店」まで通っていた時期がありました。
その麻雀とは「一人よがりやズルさといった、自分の弱さに打ち克つ」ことをルールに掲げたもので、心を磨く修行に励むような道場でした。ゲームでトップをとることが目的ではなく、4人が揃って良い麻雀を打つことが大切というもの。
それは、麻雀だけでなく生き方においても同様に、
「正しく生きる」「心を鍛える」
そんなことを桜井さんは若者に伝えようとされていたと思います。
桜井さんの生き方や教えに大きな感銘を受けてきた僕は、50代になった現在でも、その教えを生きる指針とさせてもらっております。
さて話をもどして、桜井さんが伝えていただいた、
「心温かきは万能なり」の意味を伝えていきます。
昔、東南アジアのある密林から、一人の男の子が発見されました。
捨てられた子かもしれないのですが、その国の人々はその子を助けていこうと、ご馳走やモノを与えたりするのですが、その子は心を開こうとしませんでした。
そんななか、たまたまお風呂に入れて温めてあげたら、その子はハッと穏やかな顔になって、それから次第に心を開きはじめ、人の好意を受けとめるようになっていったそうです。
温かさは、人を癒したり、心を開かせてくれる、
万能の力を秘めている
「人は、色んな人がいて同じではないけれど、心があったかければ大抵の場合は壁をとっぱらっちまうもので、ひとつになれるのです」
桜井さんが伝えられたお言葉でした。
僕はこの言葉を大切にして生きてきました。
そして介護士になってからも、この言葉を自分の柱にして、仕事に向き合っています。
「心の温かさをいつも忘れないように」と。
「いつも温かい心でいれば、周りにも温かさが広がっていき、心を開き合える」
そう信じて。
対人関係は、時にうまくいかないことがありますよね。
とくに介護現場では人同士の交わりが常に存在しているので、うまくいかないケースも多々生まれてきます。
スタッフ同士、利用者さんとも。
うまくいかなくて少し関係がこじれそうになりそうな時や、
誰かに対してイライラしたり、モヤモヤする感情が起きた時には、
この言葉を思い返すようにしています。
そうするといずれ必ず、心のつながりを取り戻せると信じて。
逆に、この言葉を忘れてしまっている時、
誰かに対して、マイナスな冷たい感情を抱き続けてしまった時。
そんな場合は、その人との関係は冷えたものになっていくものです。
ー温かい心には、万能の力が秘められているー
薬に例えれば、人の心を癒すことができる万能薬
「温かい心」は、周りも温かいムードに包むことができるのです
そして、自分自身も成長させてくれる
そんな桜井さんの教えを
「これからも大切にして生きていきたい」
「介護の仕事に活かしていきたい」
と僕は思っています。
また、
介護に従事されるすべての方に、
この素敵な言葉を届けたい
と心から思っており、今回記事にさせてもらいました。
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